フリーランスWebライターの年収は?労働時間や収入アップ法まで提案

フリーランスWebライターの年収は?労働時間や収入アップ法まで提案

「Webライターとしてフリーランスでやってみたい」と思われた方の中には、「実際フリーランスWebライターの年収はどのくらいなのか」気になる方もいるでしょう。
具体的な数字を知ることで、どう活動するべきかが見えてきます。

本記事では

  • フリーランスWebライターの年収
  • フリーランスWebライターの労働時間
  • フリーランスWebライターの年収アップ法

についてご紹介します。

ぜひ最後までご覧いただき、今後の活動の参考にしてください。

1.フリーランスWebライターの年収はどのくらい?

1.フリーランスWebライターの年収はどのくらい?

まずは、フリーランスWebライターの年収をご紹介します。
フリーランスのWebライターといっても働き方はさまざまで、1日1~2時間の方もいれば8時間の方もいます。

またWebライティングといっても、ライターやイラストレーター翻訳・通訳など、ジャンルも豊富です。
ここでは、このような働く時間やジャンルごとに年収をご紹介していきます。

まずは、フリーランス全体の年収分布をご紹介します。

<表1>フリーランス全体の年収

年収 割合
200万円未満 23.1%
200~400万円未満 26.6%
400~600万円未満 18.4%
600~800万円未満 12.4%
800~1,000万円未満 7.0%
1,000~1,200万円未満 5.3%
1,200~1500万円未満 1.3%
1500万円以上 3.2%
分からない 0.7%
無回答 2.0%

出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書2019

フリーランス全体では年収200~400万円未満が最も多く、2番目が200万円未満となっています。
しかもその差は僅かです。

続いて「文筆(ライター・イラストレーター・編集者・翻訳・通訳)」の年収分布をご紹介します。

<表2>文筆(ライター・イラストレーター・編集者・翻訳・通訳)部門の年収

年収 割合
200万円未満 32.0%
200~400万円未満 26.9%
400~600万円未満 21.5%
600~800万円未満 8.2%
800~1,000万円未満 5.5%
1,000~1,200万円未満 2.3%
1,200万円以上 1.3%
分からない 0.5%
無回答 1.8%

出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書2019

「文筆部門」では、年収200万円未満が最も多くなっています。
実に3人に1人が年収200万円未満です。

ここからは月間労働時間別の年収分布です。
<表3>は月間労働時間が140~200時間未満のフルタイムワーカーの年収分布です。

<表3>フルタイムワーカー(労働時間140~200時間未満/月)の年収

年収 割合
200万円未満 10.0%
200~400万円未満 29.0%
400~600万円未満 21.6%
600~800万円未満 15.8%
800~1,000万円未満 9.5%
1,000万円以上 13.7%
分からない・無回答 0.4%

出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書2019

ご覧の通りフルタイムワーカーは200~400万円未満、400~600万円未満がボリュームゾーンとなっています。
一般的なサラリーマンの平均年収とほぼ同水準という印象です。
ちなみに国税庁によると、令和2年の「民間給与実態統計調査 」の結果、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は433万円です。

<表4>は月間労働時間が60時間~140時間未満の時短ワーカーの年収分布です。

<表4>時短ワーカー(労働時間60~140時間未満/月)の年収

年収 割合
200万円未満 26.9%
200~400万円未満 31.4%
400~600万円未満 18.4%
600~800万円未満 10.2%
800~1,000万円未満 5.7%
1,000万円以上 4.9%
分からない・無回答 2.5%

出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書2019

200万円未満、200~400万円未満を合計すると約60%になり、ボリュームゾーンです。
<表3><表4>を見る限り、労働時間と年収は比例している様子が見受けられます。

これらの表をもとに、フリーランスWebライターの年収については、以下のように考えられます。

<表1><表2>を見比べると、文筆部門の方がやや年収が低く見えるかもしれませんが、フリーランス全体の年収とほぼ同水準だといえるでしょう。
というのは、文筆部門のフリーランスは働く時間や場所を選ばないため、副業やすき間時間を活用して仕事をする方が多いと予測されるからです。

また、年収の高さと労働時間の長さが比例する傾向にあるのは、先ほど<表3><表4>で見た通りです。

ただしこれは、あくまでも予測にもとづいているため、個々の事情を考慮しておりません。
フリーランスWebライターの年収の目安として、参考程度にとどめていただけたらと思います。

2.フリーランスWebライターの収入経路・年収の仕組み

では、フリーランスのWebライターはどのような経路・仕組みで前章のような年収を得ているのでしょうか。
ここでは「仕事の発注の仕方」「1日あたりの労働時間」について解説します。

2-1.仕事はどうやって受注している?

フリーランスのWebライターはほとんどの場合、自分で仕事を受注し、収入を得ています。
その案件をどこで探しているのかというと「クラウドソーシングサービス」「求人サイト」「Webサイト・Web制作会社」「SNS」が代表的なところです。

2-1-1.クラウドソーシングサービス

2-1-1.クラウドソーシングサービス

クラウドソーシングサービスは副業を探すだけでなく、フリーランスにとっても頼りになるシステムです。
仕事の件数が多いので、初心者でも応募できそうな案件が見つかる可能性が高く、仲介もしてもらえるため金銭面などのトラブルも回避できます。
また、案件が多いだけに自分の得意分野に絞って応募できたり、自分のスケジュールに応じて受注数を調整したりといった便利な使い方もできます。

一方で単価の低い案件が多く、システム手数料もかかってしまうため「年収」を考えると物足りなさを感じることもあるでしょう。

2-1-2.求人サイト

求人サイトでもWebライターの募集は見受けられます。
近年はサイト運営をしている企業が増えており、比例するように募集も増えています。

求人サイトで案件を探す際の注意点は

  • 応募の前に「企業の社員としてのWebライター」の募集か「フリーランスWebライター」の募集かを確認
  • 単価だけではなく十分な案件があるかも問い合わせる

という点です。

求人サイトで受注する利点としては、手数料がかからないためクラウドソーシングサービスと同じ単価でも年収はアップする可能性がある点です。

2-1-3.Webサイト・Web制作会社

2-1-3.Webサイト・Web制作会社

気になるWebサイトやWeb制作会社で、Webライターを募集していないかチェックしてみるのも有効です。
探し方としては書きたい記事のジャンルでWebサイトを検索するという方法や、「(書きたいジャンル) 募集」で検索する方法があります。

注意点は求人サイトと同様に「十分な案件があるか確認すること」です。
せっかく単価が高くても案件が少ないために、希望の年収に届かないこともあるからです。

2-1-4.SNS

SNSでWebライターを募集していることもあります。
そのようなアカウントは決して多くないため、普段からWebライターアカウントをフォローしたり、SNS内で検索したりなど、積極的に行動すると情報が見つかりやすいです。

注意点としては、信頼できるアカウントか慎重に見極めることです。
大切な成果物を、無断で転載されることのないよう気を付けましょう。

2-2.1日の労働時間は?

2-2.1日の労働時間は?

労働時間に関してもフリーランスのWebライターだけのデータはありませんが、参考になる調査結果はあります。

「『フリーランスの道』に関する調査」を一部抜粋して表にしました。

<表5>フリーランスの1日の平均労働時間

労働時間 割合
3時間未満 16.1%
3時間以上6時間未満 34.6%
6時間以上9時間未満 35.6%
9時間以上 13.7%

引用:「『フリーランスの道』に関する調査 」より引用

この表は、フリーランスの1日の労働時間の調査結果を表にしたものです。
ご覧のようにもっとも多いのが「6時間以上9時間未満」ですが、僅差で「3時間以上6時間未満」が次いでいます。
「3時間未満」と「3時間以上6時間未満」の合計が半数に上ることから、フリーランスの約半数が6時間未満の時短労働であることがうかがえます。

これだけでフリーランスWebライターの労働時間を結論付けることはできませんが、先述したように働き方の自由度が高いWebライターは、副業やすき間時間を活用した働き方をしている方が多いと予測できます。
したがって、フリーランスWebライターの約半数または半数以上の方が時短労働と見ることができます。

一方で主業としてWebライターに取り組む方の多くは、労働時間が一般の会社員並みと考えてよさそうです。

3.フリーランスWebライターの5つの年収アップ法

フリーランスWebライターが年収アップを目指す時に、ぜひ実践していただきたい方法が5つあります。
それは

  1. 経験・実績を積み上げる
  2. スキルアップを目指す
  3. 専門性を深める
  4. 高単価案件に挑戦する
  5. 単価交渉をする

です。

以下で解説します。

3-1.経験・実績を積み上げる

3-1.経験・実績を積み上げる

案件に応募した際、よく聞かれるのが経験や実績です。
ブログやクラウドソーシングサービスなどの自己紹介文で「Webライターになって〇年です」「〇pv達成」という一文を見たことがあるのではないかと思います。

それほど経験や実績は「売り」になるということです。
年収アップのためには「売り」を複数持ちましょう。

3-2.スキルアップを目指す

Webライターとして必要な知識はさまざまですが、年収アップを目指すならSEOライティングスキルは必須です。
WebライティングがSEOと切り離せないのは、ご承知の通りです。
しかもSEOライティングスキルは、特にWebライターに求められるスキルでもあります。

このスキルを磨いて、ぜひ収入アップにつなげてください。

3-3.専門性を深める

3-3.専門性を深める

ある分野において、検索しただけでは出てこないような深い知識は大きな武器となります。
ただし前提として、その情報を多くの人が求めていることが条件です。

もし、多くの人が(潜在的に)知りたがっているのにあまり知られていない情報を持っているなら、それは年収アップに直結します。
どんどんアピールしましょう。

また、もともと専門性が求められる分野(医療・健康・金融・法律等)の執筆ができると、高単価案件を獲得できる可能性につながります。
そういう分野は書ける人が少ないため、受注しやすいことも見逃せません。

3-4.高単価案件に挑戦する

始めのうちは「高単価案件なんてとても無理」と思っていたとしても、慣れてきたら少しずつ挑戦してみましょう。
高単価案件の獲得は、年収アップには欠かせない条件といえます。

すぐに受注できなかったとしても、前向きに挑戦し続けることでチャンスはやってきます。

3-5.単価アップ交渉をする

3-5.単価アップ交渉をする

もし継続案件があるなら、単価アップ交渉も検討してみましょう。
交渉のタイミングは、クライアントとの信頼関係が築かれアピールできる材料が揃った頃で、ライティングに一区切りついたら切り出しやすいかと思います。

クライアントの都合も考慮して、自分勝手な交渉にならないよう気をつけてください。

4.まとめ

本記事ではフリーランスWebライターの年収や労働時間、収入アップ法などを予測・解説しましたが、フリーランスを対象とした調査は少なく、実態はわからないことがまだまだ多くあります。
ましてやフリーランスの各職種については、個別の調査がほとんど存在していないのが実情です。

今後改善されることも考えられますが、調査がされないうちは社会的なサポートも整備されないため、フリーランスにとって厳しい情勢はもうしばらく続きそうです。

しかし、近年働き方の選択肢が増えていることで、フリーランスWebライターの活躍の幅も広がっています。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ収入アップにチャレンジしてみましょう。

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