Webライターがスキルアップをする上で意識したいテーマの一つが、「リライト」です。
リライトは簡単にいえば「文章の書き直し」ですが、効果的なリライトを行うにはテクニックが求められます。
この記事では、リライトの意味や目的を説明します。
またWebライターがリライトに関するノウハウを学ぶメリット、およびリライト作業のやり方も解説。
さらにリライトを効果的に行うポイントもご紹介します。
Webライターとして働き方の幅を広げたい方は、ぜひ参考にしてください。
- 1.Webライターなら学んでおきたい!「リライト」とは
- 2.Webライターにとってのリライトの重要性とは?
- 3.Webライターがリライトをするステップ
- 4.Webライターがリライトに取り組むときのポイント
- 5.【これはNG】Webライターがやってはいけないリライト
- 6.まとめ
1.Webライターなら学んでおきたい!「リライト」とは
「リライト」とは「文章を書き直すこと」です。
記事コンテンツは、公開後そのままインターネット上に放置されるわけではありません。
必要に応じて随時情報を加筆修正する必要があります。
加筆修正といっても、少々言葉遣いを変える程度ではリライトと呼べません。
例えば、助詞を少し変えたり、文末表現を「です」から「ます」に変えたりする程度では、ただの修正です。
リライトでは、記事コンテンツの内容を一部ガラリと変える、新しい情報を追加する、古い情報を新しい情報に差し替えるなど、さまざまな変更を加えます。
家でいえばリフォームのようなものです。
既存の記事のちょっとした「修理」ではなく、「改築・増築」を行います。
1-1.リライトの目的
リライトの目的は、「検索順位の底上げ(もしくは下げないこと)およびCVの改善」です。
適切な加筆修正を行うと記事のクオリティーが上がり、Googleをはじめ検索エンジンからの評価が高まる可能性が大です。
※Googleは検索エンジンで圧倒的なシェアをほこるため、この記事ではGoogleを検索エンジンの代表として解説します。
記事が上位表示を達成すれば集客効果がアップし、アクセス数やそれに伴うCV数(率)の向上も期待できます。
つまりリライトは「SEO対策の一環として行われる作業」とイメージすればOKです。
1-2.リライト対象になる記事
リライトの対象になる記事としては、以下のようなものが挙げられます。
- 集客効果が下がってきている記事
- 上位表示に遠くないがイマイチ勢いがない記事
- ページ滞在時間が短い記事
- 情報が古くなっている記事
- 順位のわりにCTR(クリック率)が高い記事
- 意図していないキーワードで上位が取れている記事
- 季節やトレンドなどによりニーズの急増が見込める記事
これらの記事はいずれも、適切な加筆修正を加えることで「パワーアップ」する可能性があります。
現時点である程度の記事品質を保っているからです。
※低品質の記事でほとんど検索結果における手応えがない記事の場合、リライトではなく新規記事を書く方がベターです。
なおリライト対象となる記事を選ぶのは、Webライター本人ではなくクライアントである可能性が高いでしょう。
そのため既存の記事をWebライター本人が分析する必要はないかもしれません。
しかし、「この記事がなぜリライトの対象になったのか」「その場合どんな対策をすべきか」などの知識があると、作業の際にスムーズです。
そのためクライアントからリライト案件を受注した場合は、リライト対象になった理由を聞いておくとよいでしょう。
2. Webライターにとってのリライトの重要性とは?
クライアントおよびWebライターにとって、リライトは重要性の高い作業です。
そういえる根拠として、以下の2点について解説します。
- Googleの検索順位は「相対的に」決まる
- 売上につながらない記事は、検索順位が高くても不十分である
1つ目の「Googleの検索順位は相対的に決まる」から解説します。
Googleによる検索順位は、競合記事やアルゴリズムとの兼ね合いで相対的に決まります。
どんなによい記事であっても、ずっと検索順位の1位にとどまれるわけではありません。
仮に検索順位1位を達成しても、「しばらく放置したら10位以下になる」こともありえます。
例えば、執筆時点では最新だったものの今や古くなった情報をそのまま掲載していれば、記事の価値が下がり集客効果が徐々に失われるかもしれません。
記事コンテンツの順位は、スポーツの記録のように一度出した数値で優劣がはっきりするわけではないのです。
そのため検索順位を上げる、ないしは下げないためにリライトが欠かせません。
続いて2つ目の「売上につながらない記事は、検索順位が高くても不十分である」点です。
検索順位1~5位など上位につけている記事は、たしかに検索エンジンやユーザーから高い評価を受けています。
しかし上位表示されているからといって、確実に利益につながっているとは限りません。
サイトにアクセスするユーザーが多くても、CVへの導線がうまく張られていない記事であれば、クライアントが訴求したい点をしっかり伝えられていないことになるでしょう。
それはまるで、店内に入る客は多いものの、ほとんどの客が買い物をせずに出て行ってしまうショップのようです。
集客してもユーザーのアクションがなければ、リライトの目的は中途半端にしか果たされていません。
そのためWebライターは、リライトを通して記事の訴求力を上げる必要があるのです。
「リライトは単に既存記事の体裁や言い回しを書き直すこと」のようなイメージをもつ方もいらっしゃいます。
しかし、「競合分析や比較をして優位性と訴求力がある記事を執筆する」点では、新規記事の執筆と変わりません。
むしろ、高く評価される記事を執筆しないと既存記事より効果が下がるリスクがあるため、新規記事の執筆よりもプレッシャーがかかるでしょう。
クライアントからのリライト要望に確実に応えることは、Webライターにとって非常に重要なのです。
3. Webライターがリライトをするステップ
ここからは、Webライターがリライトを行う際のステップを簡潔にご紹介します。
おおまかな作業フローを把握する上で参考にしてください。
3-1. キーワードからユーザーの検索意図を探り出す
クライアントからリライト対象記事を受け取ったら、まずキーワードに注目し、そこにどのような検索意図があるかを確認しましょう。
そのキーワードで上位表示されるサイトを見たり、サジェストキーワードや共起語の調査を行ったりして、既存の記事がユーザーの欲している情報をカバーしているかチェックします。
Googleはユーザーファーストの検索サービスを目指しています。
そのため、ユーザーの検索意図の確認は大変重要です。
3-2. クライアントの意向を確認する
リライトに関してクライアントが特定の要望を出している場合、それをしっかり心に留めておきます。
例えば、「特定のポイントを訴求してほしい」「この箇所は熟読されていないのでカットし、別の箇所の情報を深掘りしてほしい」などの要望があるかもしれません。
クライアントのリクエストの正確な把握は、リライトの的確な方向性を打ち出すのに重要です。
特にリクエストがない場合でも、リライト対象の理由を教えてもらうなど参考になる情報を得ておいてください。
3-3. リライトする文章を読み込む
続いて、リライト対象の記事をじっくり読み込みましょう。
そうすることで、キーワードに関するテーマをおおまかに把握できます。
「加筆修正する記事だから、あまり丁寧に読まなくてもOK」とは考えないようにしましょう。
リライト対象である以上、その記事はクライアントから「キープすべき一定品質の記事」とみなされているはずだからです。
3-4. 追記・修正箇所を考える
既存の記事を読み終えたら、どのような点を追記・修正すべきか考えます。
ステップ1(調査した検索意図)とステップ2(クライアントの意向)で考慮したことを心に留めながら、記事構成案を組み立てていきます。
仮の構成案ができたら、確認のためにクライアントへ提出しましょう。
この工程により、リライトの方向性に関してクライアントとWebライターの間のすり合わせができます。
3-5. 執筆する
クライアントからのOKが出たら、構成案に沿って執筆します。
ここまでのステップで得た情報をもとに、原文よりもわかりやすく丁寧な文章作成を心がけて書きましょう。
原文で漢字が多すぎるようなら「ひらいて」読みやすくし、専門用語が多いなら明確な説明をします。
また情報が古いなら新しいものに差し替え、ソース元が不明な情報やデータが使われているなら、できるだけ信頼できるソースからの情報を使いましょう。
4. Webライターがリライトに取り組むときのポイント
ここからは、Webライターがリライト作業をする際に役立つポイントを3つご紹介します。
いずれも実践的な内容ですので、リライト案件を任された場合は意識してみてください。
4-1. 課題を発見する
リライトにおける最大のポイントともいえるのは、課題の発見です。
家のリフォームをする際に家屋の構造の問題点を把握し、そこを修正するのと同じく、記事の課題をまず見つけなければ効果的なリライトができません。
何をどう直すべきなのか、課題点を明確にしましょう。
課題点を把握する具体的な方法には、以下のようなものがあります。
- クライアントから要望を聞く
- クライアントからデータを共有してもらう(ヒートマップ・GoogleサーチコンソールやGoogleアナリティクスの離脱率・滞在時間・コンバージョン・検索順位の推移など)
4-2. 上位記事を分析する
リライトの目的は検索順位を上げることですが、そのためには「上位記事の分析」が不可欠です。
上位に上がってくるのはGoogleとユーザーから評価されている記事ですので、SEO対策上、参考になる情報を得られるでしょう。
例えば、上位記事はリライト対象の記事よりも検索意図を正確につかんでいる可能性があります。
また独自性のある情報が盛り込まれていたり、図解や表など読みやすさにおいて優れていたりするかもしれません。
優れているところは積極的に参考にし、その上で独自性のある記事を目指して構成案を作りましょう。
ラッコキーワードなどを使って、できれば上位5~10サイトをチェックするようおすすめします。
4-3. 基本に沿って執筆する
リライト記事の執筆は、新規記事を書くときのように、Webライティングの基本に沿って執筆しましょう。
リライトに特化した書き方があるわけではありません。
結論ファースト、一文一意、短めの文、小中学生でもわかる言葉遣いなど、ユーザーにとって読みやすい文章にします。
Webライティングに関する詳しい情報は、以下の記事もご覧ください。
参照:【Webライターの書き方講座】読まれる文を書く11のコツを公開!
5. 【これはNG】Webライターがやってはいけないリライト
リライト作業をする際に、絶対にやってはいけないことを4つご紹介します。
これをやるとリライトが無意味になるため、意識して避けるようにしてください。
5-1. 原文を「テンプレート」にして表面だけ変える
リライト対象の記事の原文をコピペし、そこに加筆修正するのはやめましょう。
先述の通り、それでは言い回しを変えるだけの陳腐な書き直しになってしまいます。
そのような表面上の修正はリライトではありません。
リライトのステップに関する見出しで解説したように、リライトにはキーワードの調査や構成案の再構成などが必要です。
原文を下書きにした「上塗り」だけの作業は無意味です。
5-2. 情報の「鮮度」を確かめずに流用する
使われている統計やデータが古いままでは、ほかの箇所をリライトしても効果不十分です。
古くなった情報は、もしかしたら現在では誤った情報にすらなっているかもしれません。
Googleは情報の信頼性や専門性を大事にしているため、情報には正確さを追求しなければなりません。
あるいは「〇〇年度の市場規模予想」など執筆時点では「予測値」だったものが、現在では実測値が出ていることもあるでしょう。
この場合、誤った情報ではないものの、より正確なデータを示す方がユーザーにとって親切です。
テーマによっては情報の鮮度が一層求められることもあるため、確かめずに原文の情報を流用するのはNGです。
5-3. リライトの参考サイトを1つしか使わないで執筆する
リライトではキーワードに関して上位サイトを参考にすることがあります。
このとき、複数のサイトを調べるのは大変だからといってサイトを1つしか参照しないのはNGです。
1つだけに頼ると、リライト後の情報がそのサイトの記事に自然と似通ってしまい、最悪コピーコンテンツのようになってしまう恐れがあります。
あるいは、独自性のない記事に仕上がり検索エンジンからの評価を期待できないかもしれません。
5-4. ユーザーからの反響がある箇所を削ってしまう
ヒートマップを使って分析するとわかりますが、リライト対象の記事には、ユーザーが熟読している箇所が含まれている可能性があります。
そのような「有用な」箇所をむやみに削ってしまわないようご注意ください。
クライアントからデータを共有してもらい、元の記事のよい箇所は残し、足りない部分は補完し、不要な部分は整理しましょう。
6. まとめ
リライトは文章のちょっとした書き直しではなく、より記事を良質なものにするための加筆修正です。
記事のクオリティーが上がるなら、集客効果は高まりCV数(率)改善も期待できます。
リライトを成功させるには、高いWebライティングスキルが求められます。
新規記事だけでなくリライトの案件もこなしていきたい方は、地道にWebライティングやSEO対策のスキルについて学習することが大切です。
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